俺様先生と秘密の授業【完全版】

「証拠って、何よ?
 また、族のみんなを集めてみせれば、いいの?
 ん、でついでに君たちを全員やっつけて、もらっていい?」

「い、いや。そこまでしなくてもいい」

 どうやら。

 腹を立てたあたしの目は、スワっていたらしい。

 自信を持って言ったあたしの言葉に、リーダーは慌ててひらひらと手を振った。

「旗とか、特攻服とか。
 そう言うのでも……」

 なんか、リーダー、急に弱腰?

 ふふんのふんっ!

 ほら、ね。

 ハッタリなんてものは、気合いでどーとでもなるモノなのよっ!

 判った、岸君?

 なんて、ココロの中で叫んであれ? と首をかしげた。

 あたしが、こー言った場合。

『ハッタリ』って言うのかな?

 兄貴に頼めば、多分。

 本当に、昨日と同じくらいの人数が、すぐ集まる場合って……?

 ま、まあいいや。

 実際に、人数を集めるわけじゃなく。

 ちょっと服を見せるくらいなら。

 特にバレてほしくないことは内緒で、円満解決ってなるよね?

 きっと、大丈夫だ。

 ……と。

 あたしはそう、思ってた。

 少なくとも、このときは。