俺様先生と秘密の授業【完全版】

 
 先生の配慮が、嬉しくて。

 ありがたくて。

 申し訳なくて。

「ありがとうございます」ってそれ以外。

 何も言えずに、頭が下がる。

 そんなあたしに、城田先生は、少し苦く笑って、手を振った。

「私も、最初聞いたときは、驚きましたし。
 正直、今後、どうしようかとも思ったんですけど……
 昨日は、自宅にまで押し掛けた揚句。
 食事の時間にまで、張り付いて。
 ずっと加月さんの事について、話してくれたヒトがいましてね。
 私としても、真剣な対策に、取り組まざるを得なくなったんですよ」

 ……え?

 自宅に押し掛けたうえ、食事の時間って……

 また、なんて常識外れ……いやいや、大胆な。

 それって、一体。

「誰デスか……?」

 聞いたあたしに、城田先生が、あたしの後ろを指差した。

 それに、つられるように。

 もう、振り返らないって決めたはずの学校を振り返ると……

 こっちに向かってびゅんびゅん手を振っているヒトが、見えた。

「じいちゃんっ!!
 カッキー追い出したら、泣いて怒るからねっっ!!!」