俺様先生と秘密の授業【完全版】

「学校側の安全対策の不備……!?
 水野小路の縁続きの……あたしのせいじゃなく……?」

 驚いているあたしに、城田先生は、また難しい顔で腕を組んだ。

「加月さんが、水野小路……とやらの力を借りて。
 直接、学校のを破壊したり、生徒たちを傷つけたりしたのでないのなら。
 あなたに責任は、ないでしょう?
 我が梢城高の生徒(こども)たちの安全は、学校側(おとな)が見る義務があります。
 学校だけで解決できないのなら、警察や、地域の人々を巻き込んだっていい。
 これは子供たちだけで解決出来る問題ではなく、オトナの力に頼っていい事柄です。
 ……防犯上の理由で、あなたが学校を辞めることは無いんですよ?
 加月さん」

「……本当……ですか……!」

 城田先生の言っていることは。

 あたしにとって、希望、だった。

 よくよく聞けば、城田先生の言っていることは。

 あたしが当たり前に主張して良い権利だったけれど……

 現実的には。

 学校側だって、他の生徒の安全を確保するために、って言う名目で、退学にしたって、おかしくないのに……!

 あたし。



 これからも学校に、通っていいの……!?