……… ……のに。 痛みは、いつまで経ってもやっては来なかった。 そのかわり……ぽつぽつと。 暖かく、鉄さびの匂いのする液体が、とめどなくあたしの頬に降って来る。 そして、また。 今までの喧騒がウソだったかのように、辺りも急に、静まり返ってた。 一体……何が……起きたんだろう……? あたしが恐る恐る目をあけると、そこに。 ……岸君が、いた。