俺様先生と秘密の授業【完全版】

「そんなに、この女が、好きですか?
 よほど、抱き心地がいいんですねぇ……?
 でも、血のつながった兄妹でしたら、子供を造らない方が、良いですよ?
 ……でないと……」

 言って、天竜さんは、まるで。

 自分を笑っているように思えるほどに、さらに高く嗤った。

「血の濃いものの間には、どんな子供が生まれるか、判りませんからね?」

「ふざけるな!!」

 もはや。

 兄貴の、偽りの静けさは、こなごなに砕け散ってしまったみたいだ。

 怒り狂った、恐ろしい獣の形相で、天竜さんに飛びかかろうと、間合いを詰めようとした。

 と。

「そこを、動くな!
 愛莉を、殺すぞ……!」

 兄貴が、殴れる間合いよりだいぶ離れた距離で、天竜さんの声が飛び……兄貴は、ようやく振りあげた拳を収めた。

「あはは、面白いですねぇ。
 良いですよ。お金は、確かにいただので、愛莉さんを返してさしあげても。
 ただし、もう一つだけ、僕のお願いを聞いてくださいね?」

「……!」

「そんなに、嬉しそうな顔をしない方がいいですよ。
 最後のお願いは、君に、誠意を見せてもらおうか、と思っているので、ね」