俺様先生と秘密の授業【完全版】

「僕と疾風の生まれた村は。
 現代日本に確かに存在(ある)のにもかかわらず。
 住民は生まれた地域から出て行くことも、そして、外から人が入って来る事もまれです。
 そのため、昔からずっと繋がって来た血が濃くなりがちで。
 さまざまな奇形を持つ者が多いんですよ。
 内臓に障害を持つ、疾風のように。
 アルビノの特徴をもつ、こんな髪と瞳を持つ僕のように」

「……天竜」

「しかも、吹けば飛ぶほど、小さな集落にも関わらず。
 弱い者や、見た目の違うものには。
 かなり風あたりの厳しい。
 ほとんど、子供のするイジメと変わらない行為をする、愚かな村でもありました。
 ……それでも、まあ、日常茶飯事のことですし。
 街に出ても、周りの反応があまり、変わらないので。
 人生、そんなモノだと諦めてたのですが」

 言って天竜さんの笑いは、皮肉げにゆがむ。

「……人間って強い相手を前にすると、態度を改めるんですよね?」

 強くなればなるほど。

 裏の世界での地位が上がって行けば行くほど。

 見た目の違う、天竜さんを構う者は無くなり。

 反対に、つき従う者が増えて来たという。

 ヒトと違う風貌は、唯一無二のカリスマの表れだとも、持ち上げられた。

 だから、強くなるために。

 辛いことも、汚いことでも何でもやって、努力した、というのに。