俺様先生と秘密の授業【完全版】

 天竜さんは、震えてしまったあたしを見て、蔑むように笑うと。

 組員に、今度は、もう少し頑丈な部屋に押し込んでおけ……とどやしつけた。

 明らかに不機嫌な天竜さんのその声に、慌てた組員たちは、あっという間にあたしたちを捕まえる。

 そして、今度はさっきとは別の部屋に、移動になるらしい。

 来た道とは、別のルートで二階の廊下を引っ張られながら、何気なく窓の外を見た、その時。

 あたしは、目を見開いた。

 眼下に広がる、天竜組の事務所の庭には。

 いつの間にか。

 沈黙の狼の、四輪も含めた全車両が、何重にもなって、事務所を取り囲んでいたんだ。

「ウソ!
 こっちに来るとき、確かに犬の尾行は振り切ったし。
 ケイタイは、疾風のまで取り上げたのに、なんで!?」

 あたしに続いて窓を見るなり誠さんが、叫ぶ。

 ……本当にどうして?

 びっくりしたあたしが、振りかえると。

 まだ、天竜組に捕まったままの、直斗と、吉住さんが、口パクで教えてくれた。

 それ。

 当然、声は聞こえなかったけど『ライター』って言っているように見えるんですけど?