と、思ったのに。
二階の『予備の部屋』って言う所を探し出し、中に入って……びっくりした。
あたしは絶対。
岸君を連れ出すつもりでいたのに……
部屋を見た途端……それはすごく難しいコトに気がついた。
別に、岸君は、縄で縛られていたんじゃない。
部屋に詰め込んである『器械』に縛られてたんだ。
岸君は、部屋のベッドに仰向けで眠っているようだった。
そして、岸君のカラダから、点滴注射に使う、細く長いチューブが二本伸びていて。
それが器械に噛んでたんだ。
器械の背の高さは、あたしの胸くらい。
丁度、街角に立つポストみたいな直方体で。
複雑に絡まった、長く細いチューブが伸びていた。
表には、ゲンコツくらいの円盤が二つ並んで、ぐるぐると回り。
一定の速度で、チューブの中の液体を、パスタの一杯詰まった瓶みたいな容器に通して、循環している所だった。
その。
循環している液体は……
岸君の血……?
岸君の全身の血液を。
この瓶に通してまた、カラダに戻してる……の?
……って、この器械、何!?
「……岸君に、何が起きて……るの!?」



