伊井田さんとは、ヒトを愛すること、とか、性についての考え方が違う。 だけども。 あたしが、ずーっと怖がってた。 みんなに家のコトがバレたらどうしようかってことは……励まされちゃった。 ヒトって、面白いね。 おかしいね。 たった一つの意見が合わないからって…… そのヒト全部をキライになっちゃ……ダメなんだ…… こぼれる涙を拭くことが出来ず、あふれたままのあたしに、伊井田さんは、そっと近寄って言った。 「みんなで、無事に帰ったら、今度は二人で一杯話をしよう? ね、カッキー?」