どるん どるん ばりばり らたたたたっ! 大音が、辺りを威嚇したのを、あたしはベッドの下で聞いていた。 沈黙の狼とは全く違う音の集団が学校を包囲したんだ。 バイクの数は狼の半分しかないハズなのに、何十倍もうるさい天竜組は。 部活動の真っ最中だった学校の校庭にいる生徒を蹴散らしたようだった。 そして。 リーダーらしい男のだみ声が、叫ぶ。 「うりゃあ! 水野小路の妹!! ここに居ることは、判ってる!!! 出て来いやぁ!!!!」 そう、そいつは、確かに。 あたしの事を、呼んだ。