俺様先生と秘密の授業【完全版】


「思い出した!
 ダガちゃんだよ!
 俺は、俊介をそんな風に、呼ばなかったけど……!」

 先生やっと、思いだしてくれたみたい。

 もう遅いけど!

「……もしかして……
 俊介、今でもダガちゃん?」

 ちょっと、心配そうに、声を落として聞く先生に。

 わたしは、ゆっくり首をふった。

「違うわよ」

「何だ、じゃあ、良かったじゃん。
 結局、あいつも彼女かなんかできて、シスコン卒業?
 みたいな」

「それも違うわよっ!」

「……へ?」

「兄貴、シスコンをもっとハイパー化させて、今となっては、ガーディアンじゃなく、悪魔になってる……!」

「げげげっ!」

「いきなし、こんな怪我見せたら、何言い出すかわからないし。
 そもそも、ここに来るとき、どんなふうに現れるのか、予測もつかないのよっ!」

「……!」