『記念日?なんでまた急に今日なの?』
『この前の塾ん時にさ、授業始まる前に吉田さんがお前の話してきて。なんかクラスメートの男だっけ?お前のこと好きらしいじゃん』
『えっ?……あぁ……』
早瀬のこと……
凜が話したんだ。
『なんかあの子、勘違いしててお前とそいつくっつけるんだーとか言って張り切ってたからさ。それは俺的にはマズイじゃん?』
『あ……うん、だよね』
『だから今日から静は、れっきとした俺の彼女。だから告られたりしてもちゃんと彼氏いるからって断れよ』
そう言った圭の顔はなんだか少し照れ臭そうで。
でもなんか…
キュンとなるぐらい、すごく可愛いかったんだ。
『うん、分かった。今日かられっきとした圭の彼女ね』
嬉しくて―――
本当はなんか、飛び上がりたくなるくらいだった。
彼氏とか彼女とか。
そんな響きだけでなんか大人になれたような気がして。
目には見えないものだけど。
その言葉の形に……
すごく大切な何かを感じた瞬間だった。



