『静?』
『あ、チケット買えた?』
『うん、てか大丈夫か?』
『え?』
『いや、なんか顔色悪いからさ』
圭はそう言って、あたしの顔を間近で覗き込んだ。
ち……近いよ……
『大丈夫だってばぁ!』
なんか恥ずかしくなって、あたしは圭の後ろ側へとまわった。
『ハハッ、変なやつ』
圭はそんなあたしを振り返ると、また優しく手を繋ぎ、ゆっくりと映画館の中へと歩いていった。
なんかやばいくらいドキドキして。
好きすぎて……時々どうしていいのか分かんなくなる。
お母さんを裏切っているのは分かっていたけど。
止められなかった。
もう……
圭への気持ちは、抑えても抑えても…止まらなかったんだ。



