『おじさんとおばさん…離婚したんだろ』
『えっ……あ、うん……でもなんで?』
『あゆ姉から聞いたんだ』
シーンと静まり返ったあたし達の間に…
春の暖かな風が、フワッと吹いて。
あたし達の髪を優しく靡かせていく。
『もしかしてさ…あの日の…白馬での喧嘩が原因なのか?』
圭は真っすぐあたしを見つめながら、真剣な眼差しでそう聞いてきた。
『えっ?違う違う。なんかね、前から仲良くなかったんだー。喧嘩ばっかりしてたから』
『嘘つくなよ、おじさんもおばさんも超仲良かったじゃん』
『圭は知らなかっただけだよー。家では喧嘩ばっかりしてたよ…』
真実を知るのは…あたしだけでいい。
だって圭が知ったらどうなる?
自分の母親が…あたしのお父さんと…って。
そんなこと知っても…
何もいいことなんてない。
だからあたしは…嘘を並べていったの。



