『じゃあお母さんは職員室に寄って話をして来るから。静菜も行ってらっしゃい』
学校の近くのコインパーキングに車を停めたお母さんは、あたしと一緒に車をおりると、そのまま学校の中まで二人で歩いた。
『うん、行ってきます』
そして……――
あたしは職員室へと歩いていくお母さんにそう言うと、お母さんの後ろ姿を見つめながら、自分も教室へと静かに歩いていった。
『おはよー神谷』
『静菜♪おはよ!』
教室に入ると、クラスメートや遥は、いつもと変わらない声であたしにそう挨拶をして。
変わらない笑顔で…
迎えてくれた。
遥とは…
五年間、ずっとずっと同じクラスだった。
ずっと仲よくて。
学校でも、休みの日でも。
毎日毎日ほんとにずっと一緒だったよね。
なんだか視界がぼんやりと滲んでいく。
まだバイバイするまで時間はたくさんあるのに…
今からこんなにメソメソしてちゃダメだよね。



