お母さんはお父さんを信じてた。
心から愛してたんだ。
大好きだったから…
だから許せなかったんだよね。
ごめんね。
自分のことばかり考えてたのは…
あたしの方だったのかもしれない。
『ごめんねお母さん…』
あたしはお母さんに駆け寄ると、力いっぱいお母さんの体を抱きしめた。
辛いのはあたしだけじゃない。
お母さんだって…
きっと苦しかったんだよね。
『お母さんと一緒にいるから…ずっとずっと…あたしがそばにいるから……』
『静…っ………』
お母さんも…
あたしを強く抱きしめてくれた。
お母さんを一人になんてできない。
あたしが離れたら…
お母さんは全てを失うことになって。
きっとまともに生きていけないような、そんな気がしたから。



