泣き疲れた上に目が腫れて、…教室にも戻れない。



「すずしーー……!!」



保健室に向かっていた足を、屋上の隣の校舎の階段に移して。

泣きすぎて上がっていた体温を、下げることにした。



屋上の景色も好きだけど、階段から見る景色も嫌いじゃない。



なにより。

風の通りがよくて、好き。



…好き、か。