『じゃ、行って来るっ』


「行ってら〜、…にしてもあんたずいぶん変わったよね。最初はあんな嫌がってたのにさ」



舞には少しだけ伝えてある。

“好きかも”って。



『んー…ま、行ってくるね』



会話をしてる時間ももったいなく感じるようになってきた。

そんな時間があったら、少しでもあいつと一緒に居たい…。



「はいはい、行ってきな。後でゆーっくり聞くから」



その言葉に『うんっ』って返事して…、

お弁当を持って屋上に向かった。



…――その後を追ってか否か、その後すぐに教室から出た人物が一人。



…魔の手は静かに、でも確実に。

桃達に忍び寄っていた。



“仲間”を誰よりも大事にする桃達に…。