――――…
――…
『毎日来てあげてるんだから、それだけでもいいと思いなよ』
急いで来たあたしに対して“遅い”と言った佐蔵への一言。
1分でも遅れると文句を言う始末だった。
その上、毎日お弁当まで作っている。
…二人分。
『はい、これ』
うんざりしながらも、持ってきていたお弁当を手放す。
「ん」
…―“ん”だけ?!
“ありがとう”とかない訳?
とか最初は思ってたけど…、今は慣れてきた。
『てかさ、何であたしがあんたのお弁当まで作るしかないの?』
何時起きだと思ってんの?
こんなの流されるの承知で聞いたけど…。
「………」
ホントに流された。
はぁ……。
心の中でため息をついて、あたしも食べ始める。


