引いてきたおみくじを、 持ちながら走って来るふたり。 それを見ながら不意に近づいてきた冬可の顔。 …それに驚きながら。 まるでスローモーションかのように聞こえた言葉に、声に、 あたしじゃないぐらい顔が赤くなった。 …──これ以上、何も望むことはないけれど、 どうかこの幸せだけは、あたしから奪わないでください。