さっきまでのイライラなんて、吹き飛ばすには十分の内容だった。



当の本人は照れ隠しなのか、あたしの頭をクシャッとすると。

あたしの手から短冊を奪って笹に結びに行ってしまった。

結びに行きながら、その通り道にいるチームひとりひとりに声を掛けている。



そんな姿をボーッと眺めていると、「冬可さんもやるわねぇ」いつの間に見たのか。

内容を知っている口調の舞が、ニヤニヤとあたしと冬可を交互に見ていた。