結局、理緒に何も聞けないまま、気付けば学校まで来ていた。 教室に入るや否や、ものすごい勢いで理緒のもとに駆け寄ってきたのは、たくさんの女の子たち。 『理緒君!これ受け取って!』 『私のチョコも貰って下さい…!』 みんな一斉にチョコレートを差し出す。 その光景に圧倒されてしまった私は、少しずつ理緒から離れて静かに席に着いた。