「カジちゃん、お帰り!」 シャッターの音と共に、スバルの陽気な声が次吉を出迎えた。 肩に乗った雪を払いながら中に入ってくる次吉が机につくやいなや、マサヨを抱えて小走りして来る。 「ねえねえねえ! 今日のマサヨちゃんの話、聞きたい!?」 「聞きたかねーな」 「やだなぁ! じゃ話すから聞いてくださいよぉ!」 「チッ、しょうがねぇなあ」 と、かすかに笑う次吉の声が聞こえる。 燈路はとうに眠りから覚めていたにもかかわらず、ソファーで目を閉じたまま、2人の会話を聞いていた。