退屈だ。 佐倉燈路は、思った。 高校に入学してから、まるで自分の自由が奪われ、学校や家庭に拘束される時間の方が多くなったと考えることが、最近よくある。 今に始まったことではないが、卒業が間近に迫って両親が心配ばかりしてくるのだ。 塾をさぼろうものなら一晩中母は溜息をつき、テストの成績が少しでも悪ければ耳が痛くなるくらい父に怒られるのは言うまでもない。 結局、今日もその繰り返される日常の中の不幸な日で、燈路は部屋に籠りきりだった。