しかし、怪しいものほど、見てみたくなるというのが好奇心だ。


なんの変哲も無いアンテナを手に持ってみる。

そして公園でターゲットを物色する、人間には使いたくない……毛並みの良い、野良猫なんか可愛いな。
猫のお腹を思う存分撫で回したい。

ただ、野良猫はすばしっこかった……かれこれ30分も追いかけ回してる。

睨み合いつつも猫の隙を見計らい、茂みに紛れようとする猫を捕まえようと飛び込んだ。
急に、足元を掬われた。
足元の塊に躓いてしまったのだ。


「痛あ……」

頭がくらくらする。
そして気付く、転んだ拍子にアンテナが手から離れていた。