｢これは一見アナログテレビのアンテナだけれど、実は頭に刺さると千波に従わるようになるスグレモノなのさ。｣

叔父に自信満々に熱弁された……。


｢スグレモノじゃなくて物騒なモノだよ。そのガラクタ捨ててご飯仕度の一つでもしてみたらどう？｣

日々のストレスで叔父に八つ当たりしてしまった、最悪だな俺。


｢……千波がいじめられていることは気付いていたんだ。俺は兄さん達みたいに上手く出来ないから……せめて可愛い甥を助けられるような発明をしようと……｣


｢叔父さん……俺も言い過ぎたよ。｣

こんな変な叔父だが、彼は紛れも無い天才で彼の頭脳を頼ってやって来る人間は数多といる。


｢じゃあ、受け取ってくれるね！？｣

無理矢理、アナログテレビアンテナを渡された。
こういうのを断れるようになりたいものだ。