「ハル君、どうして……」

阿東は目を丸くさせて出迎える。


「電話で言ってたろ、俺の作った料理食べてみたい……」

願望や、意志がはっきりとしていると俺のアンテナは強く反応するようだ。
阿東が電話で何気なく話した言葉が、俺に炒飯を作らせ、出前させた。


「……この方は?」

俺の後ろにはいつの間にか息を切らした元彼女が立っていた。

「俺の三人目の彼女であり、現在は友人でもある名島美優。相性はミユ、中学の時に同じクラスで二年付き合った。現在は某私立高校に通う。身長は156cm足のサイズは24cm、バストはAカップ……」

勝手に動き出した口をミユに殴られて制止された。


「はじめまして、貴方なんなの?」

ミユが俺と阿東の間を割って入る。


「俺は……」

阿東はあからさまに困っていた。


「まあ、最近ツルんでる………………友人だ。」

そしてフォローしてやるとあからさまに喜んだ。
顔に花が咲くようだ。


「なあんだ、安心した。
ミユはハルと親友だもんね?」

ミユが豊満とは言えない胸を押し付けてきた。


「……しんゆう」

阿東がはっきりと分かるように衝撃を受けていた。


「そうよ?クラスも同じだったし、明日も遊ぶ約束したし、仲良しなの。」

勝手に予定入れられた……。
そういえば、阿東とは出掛けたことは無い。


「へえ……楽しそうだね。俺はそういうこと無いな……仲良しなんだね。」

阿東の言葉にアンテナが振れた。


「今は阿東と一番仲良い。」

口が勝手に動いた。


「……ハル君……俺……俺……はい!」

プロポーズでも受けたように阿東が頷く。