まさか、ハル君をお泊りさせることになるなんて!

「ど……どきどきする。」

つい、口にしてしまっていた。


「は?」

怪訝そうな表情でハル君に見られてしまう。


「その……ハル君が初めてだから。」

しかも客間を断ってわざわざ俺の部屋に布団を敷いてくれている。


「……お前、経験無いのか。」


「だって、ハル君だけだよ、こんなに仲良くしてくれたの。だから、嬉しい。」


「……そうか。」

ハル君は口数が多いタイプじゃないけど、俺の話をちゃんと聞いてくれる。
今も俺を真っ直ぐ見つめてくれていた。


「かっこいいし、ハル君は有るよね。」


「三歳の保育園の友人と四回、小学生の友人とは七回、そのうち五回は同一の近所の幼なじみで後の二回は小三の頃の友人で親友とまではいかないが、それなりに気心の知れた仲になり、中学で転校するまでクラスが替わっても遊んでいた。今も連絡は取り合っている。他、友人ではないが彼女の家に泊まりに行き来は複数回有り具体数は……」


「ごめん、ハル君わかったから!」

つい、口に出したことでハル君にアンテナの影響が出てしまった。
ぴたりとハル君の口が止まる。


「謝るなよ、こういう状態なんだから、ああ、くそっ……俺はお前の事………………………………………………………………………………………………………………いや、止めた。」


「えっ、ハル君止めちゃうの?!狡いよ!」

突然、ハル君が布団から飛び起きる。


「……好きだ。」

それだけ言うとハル君は布団に潜って眠ってしまった。