今日も散々だった……、まるで家来じゃないか。
家来はお給料貰ったりするのかな……それならまだ家来の方がマシか。


「ただいま。」

憂鬱な足取りで家に帰る。
我が家は昔ながらの日本家屋で、五年前に亡くした両親の代わりに海外の大学で勉強していた叔父と二人で暮らしている。
叔父である港山 幸四郎は近所でも有名な奇人だ。

白衣と鉢巻きと寝間着で普段から買い物に出掛けては余計に評判を落としている。

そんな叔父の職業は自称発明家だ。
昨日も深夜まで部屋に篭っては騒音が鳴り響いていた。