「痛ぇぇぇえっ!!」
男は捻られる手首を掴むシルクの腕をタップする。
しかし、その降参の合図にもシルクの手は緩まない。
「てめぇ、兄貴に何しやがんだ!!」
「ぶっ飛ばしてやらぁ!!」
砂上バイクから降りた男達がシルクに一斉に襲い掛かる。
しかし――
「ぎゃぁぁぁあっ。」
「ぐあっ。」
「ひっ、ひぃぃぃぃっ。」
誰一人としてシルクに勝てる者はなく、みんな砂に突っ伏している。
すると。
「うきゅ。」
たまたまサンド・ラットの避難場所に男が埋まり、驚いたサンド・ラットが地上に出てきてしまった。
それに気付いたシルク。
「……しまった!!」
シルクの表情に気付いた男がサンド・ラットを捕まえ、懐からナイフを取り出した。
「やめろ!!」
シルクが飛び出すと男はナイフをサンド・ラットの首元に当てる。
一瞬、男が力を入れただけでサンド・ラットが殺されてしまう。
シルクは立ち止まるしかなかった。
「よぉ、あんちゃん。こいつの命が大切なんだろ?」
「うきゅ。うきゅきゅー。」
ジタバタと短い足を振って逃げようとするサンド・ラットだったが、千載一遇のチャンスとなったこの囮を男が簡単に手放すわけがなかった。
「くっくっく。取引といかねぇか?」



