シルクは真っ暗な闇の中でその声を聞いた。
弱々しかったが、確かに。
「・・・・・・ワイズ王?」
シルクはふと目を醒ます。
振り上げた拳に、左腕から伸びる闇色の布に自ら恐怖を覚えて後ろへ飛んだ。
全身を殴打されボロボロにになったサスケが部屋の真ん中で力なく倒れる。
『シルク・・・良かった』
ミカエルはシルクを抱きしめた。
肉体はないけれども確かに自分を包むその優しさにシルクは声をあげて泣いた。
「・・・はっ。
そうだ、ワイズ王!ワイズ王!!?」
シルクはタラリアを使うことも忘れて一目散に地に伏すワイズの元へ駆け寄った。
呼吸は速く意識も朦朧としていたがワイズは確かに生きていた。
「ワイズ王無事で良かった。
でも、なぜ・・・?」
シルクは氷のように冷たくなるワイズの手を力いっぱい握った。
漆黒に染められた羽衣が徐々に純白に還っていく。
「なぜ生きているのか分からない・・・」
ワイズは小さくそう呟いた。
すると耳元で鎧が擦れる音がした。
『まっこと天晴れ也。』
二人を見下ろすオーディンの表情は初めて見るほどに穏やかであった。
弱々しかったが、確かに。
「・・・・・・ワイズ王?」
シルクはふと目を醒ます。
振り上げた拳に、左腕から伸びる闇色の布に自ら恐怖を覚えて後ろへ飛んだ。
全身を殴打されボロボロにになったサスケが部屋の真ん中で力なく倒れる。
『シルク・・・良かった』
ミカエルはシルクを抱きしめた。
肉体はないけれども確かに自分を包むその優しさにシルクは声をあげて泣いた。
「・・・はっ。
そうだ、ワイズ王!ワイズ王!!?」
シルクはタラリアを使うことも忘れて一目散に地に伏すワイズの元へ駆け寄った。
呼吸は速く意識も朦朧としていたがワイズは確かに生きていた。
「ワイズ王無事で良かった。
でも、なぜ・・・?」
シルクは氷のように冷たくなるワイズの手を力いっぱい握った。
漆黒に染められた羽衣が徐々に純白に還っていく。
「なぜ生きているのか分からない・・・」
ワイズは小さくそう呟いた。
すると耳元で鎧が擦れる音がした。
『まっこと天晴れ也。』
二人を見下ろすオーディンの表情は初めて見るほどに穏やかであった。



