一方城門で戦っていたリンクはある違和感に気づき始めていた。

「なんだこいつ?少しずつ……ほんとうに微々たるものだけど魔力が増幅している?」

ゲインは不気味な笑顔でリンクを見据えていた。

リンクの精霊ピクシは相手を幻(悪戯)で惑わし、その隙にリンク自信の攻撃で敵を討つというもの。

ピクシーの幻術は弱く、術者の魔力が相手の纏う魔力を上まらない限りな幻術にはめることもできない。

そしてリンク自信の戦闘力は今宴で最弱。

おそらくは厳冬ないし晩秋のタイリクデ宴に参加していたのなら命はなかったであろう。

「ピクシー」

ピクシーはゲインを『笑い草』でくすぐる。

「ふふふふ。これは、ふふふ、ふふはははは」

ゲインは幻術にかかっているのかいないのか、不気味な笑い声をあげている。

「より一層気持ち悪くなったなこのオッサン」

リンクはゲインの真正面から渾身の掌底をお見舞いした。

「ぐはっ」

ゲインはその場で崩れる。

なんの手応えもないゲイン。

リンクは呆れ顔で言う。

「僕を倒す為に来たって言ってたくせに全然歯ごたえないんだけど。何しにきたの?オッサン」

「ぐふっ、ふふふ」

ゲインはゆっくりと立ち上がる。

その目は今までと何処か違っていた。

「さぁ、今こそあなたの真の力を見せてあげなさい!ギフト『駄々の夢鏡』」

「なっーーー!?」