大陸の中心・フレア城改めシルク城から最も離れた地、灰炎にシルクは帰ってきていた。

「よし、あとはあの山を越えたら灰炎だ。リコやサモンおじさん、村の皆は元気でやってるかな?」

『シルク、何故タラリアを使わないのです?わざわざ陸を進んでこんなに時間をかけなくても』

ミカエルの言葉にシルクは笑う。

「良いんだ。今まで僕を育ててくれた土地に成長した自分の足で帰る。

それが今までの恩を皆に少しでも返す方法だと思うから」

そう言ってシルクはまた歩き始める。

つかの間の休戦の最中だからか、足取りは軽い。