そして二夜が明け決戦の時がきた。


「さて久々の闘いだ。血が騒ぐなぁイフリート」

『てめぇと一緒にするな。だがまぁ、ちったぁ楽しめそうじゃねぇか』


ゲセニアとの戦いを経て、シルクの魔力は研ぎ澄まされていた。


「フレア王、あなたを倒して僕は新王となる」

真っ直ぐな瞳。

フレアは嬉しそうに笑った。

「良いねその目。ゾクゾクしてくるよ。構えろイフリート、ギフト『火炎車輪』」

フレアの魔力が溢れだし、あたりを超熱気が覆い尽くしていく。


燃え盛る炎が、直径に人の丈が入るほどの大きさの車両の形になり、両腕に2つずつまとわりつく。

「いくよミカエル『大天使の羽衣』」


光の羽衣を纏ったシルクも構える。


「さぁ宴の始まりだ!」