「アスタロト『月下の鎧』」

月の光が形を成し、フィニはその輝く鎧を身に纏う。

そして高々と挙げた手に握られるのは。

「――『血涙の鎌』」

濁った血の様なまがまがしい鎌。

光の鎧と闇の刃。

相反する2つの武具を身に纏うその姿は正に異質。

「まったく……厄介な敵にあたったものだな。」

ワイズのぼやき。

しかし彼は笑っていた。