始末屋


俺は窓際にあるイスに座り、メガネをかけて、鳴海からもらった個展の会場の見取り図を見ていた。



広いな~…。


さすが有名なアーティストだ。


「何見てるの?」


優が俺の向かい側に座る。


「会場の見取り図だよ。当日どう動いたらいいか考えないとな。」


「ふ~ん。」


つまらないような顔をする優。


確か…雪の女神は地下に置いてあって、1時から2時と4時から5時の間だけ一般公開されるんだったな。



一般公開されてる間は手出しができない。


地下に置いてある時間内で壊すしかないな。



普通だったら持ってきてもらって、それを壊せば済むのに…。


個展開いてる間は鳴海でも持ち出すことができないなんてめんどくさいな~…。



「決行は明日の12時だ。それまで北海道を少しでも楽しむか?」



そう聞くと、優はキラキラした笑顔で俺を見た。



全く…。


仕事しに来たのに観光気分かよ。



俺はコートを着て、外に出る準備をした。