しかし、好きだと気づいたところで私にはどうしようもない。
幸信は死人…
もうこの世にいない人…
私の時間は進んでいるのに、幸信の時間は永遠に止まったままなんだ。
例え、私がおばあちゃんになったとしても幸信は今のまま歳をとらない。
幸信が死んでるから叶わない恋なの?
……ううん、違う。
きっと、幸信が生きていたとしても私にはどうしようもなかったと思う。
だって、私には勇気もなけりゃ
振り向いてもらう魅力もない。
……何の取り柄もない地味な女。
それが私。
これは自信を持てと言われても持てるようなことじゃない。
顔とか体とか性格と違って変えられないものだから。
コンプレックス…



