「あ、新井くん!」 勢いあまりすぎて、思ったよりも大きな声で言ってしまった。 新井くんは、思っていたよりも不機嫌ではなくて、少し安心した私がいた。 めんどくさいと瞬時に察知したのか、新井くんは立ち上がり私の横を通り過ぎようとした。 「あ、待って!」 私は咄嗟に新井くんの腕を掴んだ。 「合唱コンクールの練習…新井くんは参加しないの?」 いきなりのことに新井くんもびっくりした様子だった。