愛してるの言葉だけで。




結局その彼氏とは麻子がデートをすっぽかしてしまったことを原因に彼氏と麻子は上手く行かず終わりを告げてしまった。


全て私のせいだったのに麻子は私を責めることもせず「大丈夫だよ、あんな駄目男より夏希の方が大切だもん」と言って、泣いて謝る私を慰めてくれた。


私は駄目な友達だなって思ったのに、麻子は思わせてくれなかった。



花菜は困っている私をいつもフォローしてくれるよね。


いつもどんな時でも優しくて私の憧れ。



二人とも私の大好きな『親友』なんだ。



「ほ~ら。麻子も夏希も泣かないの」


「花菜だって泣いてるじゃんかー」


「馬鹿!私は泣いてないよ」



二人のやりとりと幸せで日だまりのように温かい空気に、私は自然に笑みがこぼれているのを実感した。



私は世界一の幸せ者だ。