「見てんじゃねーよ…」



そう言って鋭い目付きで教室を見渡した。


すごい、迫力…



感心してるのもつかの間、不良男子が私のほうに歩いて来る。



えぇ!?

なんで、なんで?



困惑していると不良男子は、私の隣の席に座った。



あ……

隣の席なんだ。



「あ、あの…!」


「あ?」


「さっきはありがとう!」



言えなかったお礼を言うと彼は鼻で笑うと机にうずくまるようにして寝てしまった。


い、言えた…!


嬉しくて笑ってしまう。
視線を窓の外に向けて入学式が始まる時間になるのを待った。