──ギシッ…


手をついたらベッドが軋んだ。
幸信の頬に優しくキスをした。


交わる視線。

二人の愛が目に見える。


すると、今度は幸信が私の唇に優しく優雅なキスをしてくれた。


好き…


私の中でその言葉が溢れ出した。


一生なくさない、この感情は。

幸信が教えてくれたこの感情は。



──このキスを私は一生忘れない。



幸信…

あったよ。


私達にふさわしい愛の言葉が。



「あっ…」



その時…──


幸信の足の先からじわじわと消えて行ってるのが見えた。



「嫌だよ…幸信!…やだ…」



涙が幸信の姿を隠す。


お願い…

今は流れないで。


邪魔なの。

幸信がよく見えない。