「はじめ!」
その試験監督の先生の言葉で夏休みをかけたテストが始まった。
テスト用紙を表に向け、問題を見た瞬間に顔が青ざめた。
どうしよう…
10分で張ったヤマが見事に外れた!
急いで勉強したものの…
いまいち外れてしまった私の勘。
「しょうがない…」
そう言ったのは幸信で…
私は幸信の行動を目で追った。
幸信は委員長と千尋ちゃんの答案を見ると私の目の前に戻って来た。
「言うぞ?……」
そう言って言い出したのは千尋ちゃんと委員長の答案に書いてあった答えだった。
私は急いで幸信が言ったことを書いた。
こんなことしていいのかな?
でも、夏休みのためだ!
と心を鬼にして答えを書いていった。



