隣人の狂気

また街を歩き出す。

そろそろいい具合の時間帯になる。

無防備な酔っ払いはさほどいないが、女性の一人歩きはだいぶ減った。

さりとて男が一人で歩いていても不自然さはない。

ウインドゥショッピングのような感覚で行き交う人々を眺める。

誰に犠牲になってもらおうかな?

その時見慣れた車が視界に入って来た。

そして少し先の、俺のとは別のコインパーキングに駐車した。

あれはウチのアパートの住人の車だ。ナンバーもピッタリ一致する。

アイツにしようか…