脱いだシャツの下に着けているのが水着じゃなくブラジャーだと分かると、紳士的にも彼は体ごと背を向けた。

「ちょちょちょちょっとイクエちゃん!ここは誰もいない海じゃなくて俺いるんだけど!」

彼が悲鳴じみた声を出す間もどんどん脱いで、とうとう全裸になった。

「知ってるよ。せっかくだしタックンも一緒に泳ごうよー」

言いながら彼の背中に抱きついて前に手をまわし服を脱がせにかかる。

「ちょっちょっちょっ待て待て待て待ってって!」

コノヤロー、いきなり襲ってくるのさえ想定してたのに何たるチキン。

もう面倒だ。慌てる彼の足にワタシの足を引っ掛けたまま全体重をかける。

二人はもつれたまま砂浜に転がった。