「えっ今からか?もう映画館閉まってないか?」

まだ渋っている叔父さんはチラッと時計を見た。ちょうど午後7時。

「全然よゆーよ。
それにもうおなか減ったのに、晩ご飯の支度はなんにもやってありません。
外食するしかないの」

「出前がある」

「映画に出前はないわ。それにもう決まったんだってば。

ほら立って、財布と鍵持って」

ワタシがたたみかけて強引に手を取って立たせると、ようやく叔父さんは抵抗をやめた。