光一達が安全な塒を見付け睡眠を取っている頃、塩川美由紀と熊田良平も屋敷の中で食料を手に入れる為に使えそうな物をかき集め森へ向かっていた。

 時刻は、先程23時を告げる鐘が鳴ったところだ。

 森の中へ入り暫くさ迷っていると、山肌に小さな穴がほげている場所を見付けた。

 良平がそっと穴の中を覗くと中で野兎が眠っていた。

 良平は心の中で歓喜の声を上げ、剣をそっと抜き兎に突き刺した。

 そして兎が動かなく為ったのを確認して穴から引きずり出し早速食べる事にした。

 良平と美由紀は喜び勇んでその場で火を起こして兎を焼き出した。

 そしてこの行為が悲劇を招くとも知らずに2人は笑顔で火を囲んでいた。