「入っていれば良いな」

 そう言いながら罠を引き上げて中を調べる。

 すると小さくはあるが魚が入っていた。

 「良し、早速焼いて食よう」
 「それは場所を移動してからだよ、此処じゃマズイ」

 3人は岩陰に移動し火を起こして魚を焼き始めた。

 「今なら暗いし煙りも目立たないだろう」
 「でも出来るだけ火は使わない方が良いだろうな」
 「生って事か……」

 生で食べる事に抵抗は有るが下手に火を使い見付かり殺されるよりは確かにましだ。

 3人は火は極力使わない事にして食事後直ぐにその場を後にし、今度は安全に睡眠を取れそうな場所を探す事にした。

 「向こうに行って見ようか」

 そう言って暗い森を歩き回り塒を探し求める。