その頃、光一達は殺された順平とは真反対の屋敷付近を調べていた。

 「本当に何も無いな……」

 …ガコーーーン………

 仁がそうぼやいて近くに有った桶を蹴飛ばした。

 「本当に闘うしかないのか」
 「あんな化け物どうやって」

 光一と剛はそう言って座り込み溜息をついた。

 「まだ調べたのは街のほんの一部だ、頑張ろうぜ」

 3人は、そう話して立ち上がり再び調査を開始した。

 屋敷の中へ入り家具等も動かして調べて回る。

 しかし何も見付からない。

 「此処も駄目だな、他を当たろう」

 そう言って外に出ようとすると、アルテミスが野犬を引き連れ歩いている姿が眼に飛び込んで来た。

 「くそう、まずいな……」