私は、人目に付かぬ様に慎重に男を引きずって行き、車の後部座席に押し込んだ。

 予めバックシートは外しており、男も小柄だった為、余り苦労する事も無く事を済ませる事が出来た。

 そして、私は静に車を走らせとある山の資材置場へと向かった。

 その一角に有る倉庫に男を運び込み作業台に縛り付けてもし目を覚ましても動けない様にした。

 此処は、以前植林業者が使用していた場所だが、今は使われておらず、辺りには草が茫々と生い茂っている。

 しかし、発電機等はまだ置きっぱなしで燃料さえ入れれば使える状態なのだ。