勇者の持つ銃とやらが音を鳴らす。同時に体を突き抜ける衝撃が走る。 膝が地面に着く。まだだ、まだやられる訳にはいかない。 「お前は、お前達人間は、この戦いの意味を分かっているのか?」 勇者が不思議な顔をする。 「生存競争、ただそれだけだろ?」 やはり知らされていない。 「これは世界を賭けた戦いだ」 「だから、人間達と魔族の世界を賭けた戦いだろ? 時間稼ぎか? 魔王さんみっともないぜ」 渇いた音が立て続けに三度鳴る。 私の意識は、そこで無くなった。